[Archive] 2013年03月


『趣味の部屋』

中井貴一主演、古沢良太脚本のサスペンスコメディとくれば、面白くないわけがありません。

syumi_fry.jpg

「趣味の部屋」に集まった4人の男たち。彼らはそれぞれの趣味を思う存分楽しむために共同で部屋を借り、至福の時間を過ごしています。ある日そこに一人の女性が現れたことから、思いがけない展開に…。

久しぶりのパルコ劇場。今年で40周年だそうです。『博覧會』の時は改装中だったし、来るのは『噂の男』以来かな。
幕が上がって現れたのは、おしゃれなキッチン、天井まである本棚、座り心地の良さそうな椅子にソファ、プラモデルが並べられた棚…とまさにタイトルそのもののセット。場面転換はなく、最初から最後までこの部屋だけで物語は進みます。
この部屋の雰囲気が、広すぎず狭すぎない劇場に絶妙にマッチしていて、とても居心地のいい空間を創りだしていました。

内容はネタバレになってしまうので伏せますが、その場に居ない人物とのエピソードを順々に告白していく流れは『キサラギ』に似ているかも。古沢さんらしいセリフの応酬が続きます。
そして随所に散りばめられたガンダムネタの数々。キャストトークによると、ガンダム世代ど真ん中の戸次さん以外は元ネタを全くご存知なかったそうで、そこがまた面白いですね。50過ぎた一流俳優が一生懸命ガンダムをお勉強している姿…想像しただけで笑ってしまいます。
ガンダム、私自身はちゃんと見たことはないんですけど、夫や友達が詳しいのでなんとなく知っているという感じです。出てきたネタの7,8割はなんとかわかったかなぁ。知らなくてもちゃんと笑えるようにはなっているんですよ。ただ知っているとさらに面白いっていう。

出演者が5人だけ、というのもなんだか秘密の集まりっぽくていいですよね。

中井貴一さん。
もちろん昔から色々見させて頂いてますが、ドラマ『最後から二番目の恋』や映画『すてきな金縛り』での演技がとても素敵で面白くて、最近あらためて魅力を再認識というか、とても気になる存在です(笑)
中井さんの出演舞台は、以前『十二人の怒れる男』を観ています(そういえば感想書いていなかったわ…)。今作では企画段階から携わっていたようで、脚本を古沢さんにというのも中井さんの案だとか。

白井晃さん。
今回いちばん美味しい役でしたが、ご本人はただただ恥ずかしかったみたいです(笑) いやでもほんと、よくお似合いでした。
舞台で拝見するのは初めてかと思っていたんですが、よくよく思い出してみると十年以上前に『オケピ!』を観ていたのでした。川平さんもご一緒でしたね。私が観たのは初演の方(コンダクター役は真田広之さん)なので、再演版も今度DVDで観てみようかなと思ってます。

川平慈英さん。
『オケピ!』もそうだし、『最悪な人生のためのガイドブック』のドイッチとか、とにかく前向きで陽気な役しか見たことがなかったので、歌って踊らない川平さんって新鮮でした〜。でもこれはこれで似合ってましたね。

戸次重幸さん。
テレビでちょくちょく見かけるけど、何に出てたって考えるとあんまり思い出せない戸次さん(←ひどい笑)。でもそんなイメージにぴったりの役でした。
ちなみに私の中では『33分探偵』の茂木のイメージが強いです。あとは『桜蘭高校ホスト部』の蘭花さん(笑)
TEAM NACSの舞台も観てみたいです!(前に一度取りそこねて以来チャレンジしてないのです…)

原幹恵さん。
紅一点なうえ年齢もキャリアもかなり上の先輩方に囲まれた中で、がんばっていたと思います。初舞台で5分の1を担わないといけないのはプレッシャーだったろうなぁ。客席まで必死さが伝わってきました。

私が観に行った回は、終演後にキャスト5人+演出の行定さんのトークショーがありました。
司会の方のテンションが低くていまいち盛り上がりに欠けたのが残念。でも中井さんや戸次さんはしっかり笑わせてくれましたよ。あとは行定監督、足細っ!とか。どうでもいいか…(笑)

回を重ねるごとにどんどん面白くなっていく作品だと思うので、できればもう1回観てみたいけど、無理だろうなぁ。DVDになるといいな。別の日の中井貴一ワンマンショーも観てみたいし!
とりあえずは古沢さん脚本の『リーガル・ハイ』スペシャルが楽しみです。

Trackback [0] | Comment [0] | Category [舞台] | 2013.03.29(Fri) PageTop

『黒猫の遊歩あるいは美学講義』森晶麿

美学とポオ作品を足掛けにめくるめく推理が展開される、不思議な味わいのミステリシリーズ第1弾。

黒猫の遊歩あるいは美学講義黒猫の遊歩あるいは美学講義
(2011/10/21)
森 晶麿

商品詳細を見る

でたらめな地図に隠された意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川に振りかけられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽。日常のなかにふと顔をのぞかせる、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」は、美学理論の講義を通して、その謎を解き明かしてゆく。第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)


大学の博士課程1年目、エドガー・アラン・ポオを研究している「私」が主人公。学部時代の同級生であり、異例の若さで教授になった「黒猫」とともに、様々な事件に遭遇する…。
普通のミステリなら「事件をどう推理してどう解決するのか」が肝となるのでしょうが、この作品においては「美学的観点から見てどう分析されうるか」が全てだったりします。もちろん最後に真相は明かされますが、それまでに展開される会話(主に黒猫による講釈)の前には、それはただのおまけのようにも思えるのです。

実に2ヶ月ぶりの読書です。図書館で見かけて直感で選んだ本なのですが、これがなかなかの難物でした。
理系の研究ならまだしも、文学作品や芸術を”研究する”ということ自体あまり具体的なイメージを描けないうえ、美学の知識なんてゼロなので、出てくる理論も何が何やらさっぱり。それでもなんとか振り落とされないようについていくと、なんとなく言わんとしていることが見えてくるような…。
脳をフル回転させないといけないので、とても疲れます(笑) でもたまにはこういう読書も必要だなと感じました。わかりやすいものばかり読んでいては駄目ですよね。

連作短編の形で1話ごとに異なるポオの作品を取り上げています。
事件、美学、ポオ作品、と全く無関係のように見えた要素の関連性が次第に明らかになっていく様は、なんだか狐につままれているようです。実際こじつけめいた論拠も多いような気がするのですが、流れるように進む黒猫の講釈に、主人公同様ただただ聞き入ってしまいました。
各話の軸となるポオの作品は、事前に読んでおいた方がいいと思います。一応あらすじは載っているので話の展開についていくには困らないですが、元作品を読んでいると楽しめる仕掛けがあったり(第一話の冒頭なんてまさに)、残念ながらけっこうなネタバレがあったりしますので。
私も今回あわせて『モルグ街の殺人事件』『黒猫』『盗まれた手紙』『黄金虫』を読みました。少なくとも『モルグ街〜』は昔読んだはずなのですが、全く覚えていなかったので…。どれもそれほど長くないですし、今や無料でダウンロード出来たりするので、ぜひ予習されることをおすすめします。

デビュー作(しかも公募作品)としては抜群に文章が読みやすく洗練されていますが、ミステリを期待して読むといまひとつ。
第一話はなんだか腑に落ちないし、第三話はあまりにも都合よく偶然が重なりすぎ。どの話も事件の関係者がことごとく黒猫の知り合いなのにはちょっと白けてしまいます。
出てくる地名も、実際にあるものと架空のものを織り交ぜるのはともかく、それが漢字だったりアルファベットだったりするのはちょっと気持ち悪かったです。もしかしてそこに何か意味があるのでしょうか。
この世界観に浸れるかどうかが評価の分かれるところかもしれません。自分のことを「黒猫」呼ばわりしちゃう男って…とか考えちゃダメなんですね(笑)
微妙なミステリ要素と難解な理論だけだと途中で投げ出していたかもしれませんが、惹きこまれる文章であることは確かですし、息抜きとなる主人公と黒猫のやり取りがなかなか面白いので、この手のものはあまり得意でない私でも、なんとか大丈夫でした。

続編が2冊出ていました。そちらの感想も近いうちに。

Trackback [0] | Comment [0] | Category [作家別:ま行] | 2013.03.22(Fri) PageTop

『Landreaall』おがきちか…の続き

以前書いたこちらの紹介記事の続きです(のんびりしているうちに21巻が発売されてしまった…)。周りにランドリ読んでる人がいなくてさみしいので、布教活動。。

Landreaall 21巻 (ZERO-SUMコミックス)Landreaall 21巻 (ZERO-SUMコミックス)
(2012/12/25)
おがき ちか

商品詳細を見る

あらすじなし&ネタバレありなので、未読の方は…ぜひ読んでから来て下さい。
それでは、追記からどうぞ。大まかなエピソードごとに分けて書いてます。長いです(笑)
↓↓↓

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Trackback [0] | Comment [2] | Category [マンガ] | 2013.03.05(Tue) PageTop


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