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『魔法無用のマジカルミッション』シャンナ・スウェンドソン

ついに始まりました!(株)魔法製作所シリーズ、待望の続編です!

魔法無用のマジカルミッション (㈱魔法製作所) (創元推理文庫)魔法無用のマジカルミッション (㈱魔法製作所) (創元推理文庫)
(2012/09/11)
シャンナ・スウェンドソン

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ケイティは退屈していた。競争相手のいない市場でのマーケティングなどサルでもできる。そんなとき、古写本の解読にいそしんでいたオーウェンが、とんでもないことに気づいた。権力への渇望を生み出し、他者を支配する力を与える危険な石“月の目”が、ティファニーに現れたというのだ。早速ふたりは追跡を開始する。日本オリジナル書き下ろし。大人気シリーズセカンドシーズン。
(「BOOK」データベースより)


前作で大団円を迎え、やっぱりこのシリーズ面白いよ!でもここまでスッキリ終わったら続編は無理だろうな…なんて半ば諦めていました。ところが、先々月だったかかな、続編が出ると知って…しかもただの続編じゃなくセカンドシーズン開幕とのこと。本当に本当に嬉しかったです。
またも日本オリジナル書き下ろしのようです(本国ではやはり出版の目処が立たず、電子書籍でなんとか販売する予定らしい…)。もうね、東京創元社様様ですよ。文庫本で千円以上するからって文句は言いません!(笑)

魔法界を命がけで救った対決から3ヶ月。ケイティにとっては入社以来はじめての平穏な日々だというのに、これまで特殊任務ばかり請け負っていたせいか、本来の仕事が退屈で退屈でしかたない様子。
そのぶんオーウェンとゆっくり過ごしているかと思えば、オタクな彼は宣言通り研究に没頭してしまっています。
そんなとき、たまたま異変に気付いたことから、強烈な魔力を持つ石”月の目”と関わることに。そこからは敵味方入り乱れての争奪戦。平穏から一気に修羅場へ…。

持ち主を探して走り、敵から逃げるために走り…マンハッタンじゅうをぐるぐる駆けまわる様子は、巻頭についている地図(読み終わってから気付いた…)で確認できます。
とにかく月の目の威力がすごいので、味方でさえいつ誘惑に負けて襲ってくるかわかりません。手に入れたとしても、石を無効化する方法が見つかるまでは、ひたすら逃げ続けるしかないという。う〜ん、これは肉体的にも精神的にもかなりキツイ。

そしてそんな非現実的な状況の陰で描かれるのは、ケイティのごくごく現実的な悩み。”できる仕事とやりたい仕事は違う”と気付いたり、”自分の能力が活かせる仕事って何だろう"と考え込んだり。就職してようやく仕事にも慣れてひと息ついた頃に、誰もが通る道ですよね。
そのあたりのモヤモヤをどう解消していくのか、というのも気になるところ。

今作は、言ってしまえば追いつ追われつしているだけの話なので、そのあたりが退屈といえば退屈かも。
でも大丈夫!懐かしい人から初登場の人まで、濃ゆ〜いキャラが勢揃いしてますから。かなり楽しいことになってます。

一つだけネタバレしちゃうと、なんとケイティのおばあちゃん(グラニー)が再登場しています。
毒舌ですぐに手が出る彼女は、NYでも最強(笑) ロッドとのコンビがなんだかいい感じです。オーウェンは意外とうまくあしらっていて驚き。

ケイティの自虐的(?)ユーモアもあいかわらず面白いです。
敵のファッションセンスと自分のそれが大差ないのに気づいてへこみつつも、もし潜入捜査することになったら役に立つわ、なんて自分を慰めてるのが笑えます。
けっこう危ない状況なのに、やたらとジョークを飛ばすんですよ。でもこれ余裕があるわけじゃなくて、現実から目を背けたいだけなんだろうなぁ。

一番笑ったのは、エルフ達の登場シーン。これ映像で見たいわ〜(笑)
ファンタジーに疎いので、実のところエルフと地の精(ノーム)の違いもよく分かっていないのですけどね。…そろそろトールキンの指輪物語をちゃんと読むべきかしら。

ルームメイトのジェンマとマルシアは今回は出番なし。でも電話ではさらっと的確なアドバイスをしてくれていました。
私の好きなガーゴイルのサムは、おばあちゃんの次くらいに大活躍。強いし頼りになるし携帯も使えるし(笑)ほんとデキる男です(石だけど)。

訳者あとがきには今後の見所がちらっと書かれているので、もしかして原稿はもう出来ているのかな??次巻は意外と早く出るかもしれませんね!楽しみに待ちたいと思います。

余談ですが。
最近ようやくハリー・ポッターシリーズを読破したところなので、つい比較しながら読んでしまいました。
どちらにも共通しているのが「現代に魔法使いが生活している」というギャップの妙だと思うのですが、そのアプローチの仕方は真逆なのが面白いです。
片や今時の子供が羽ペンやフクロウ便を使い、片や伝説の大魔法使いがケータイやインターネットを使う。イギリスとアメリカ、お国柄の違いがあらわれているような気もしますね。

Trackback [0] | Comment [0] | Category [作家別:海外] | 2012.09.27(Thu) PageTop

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